ALBIREX NIIGATA
アルビレックス新潟
30周年ブランディング
プロジェクト
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- クライアント
- 株式会社アルビレックス新潟
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- 業種
- スポーツ・エンターテインメント業界
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- 支援内容
- パーパス/ミッション・ビジョン・バリュー/ブランディングムービー/アニバーサリーロゴ
歴代の価値観が混在し、
「経営の軸」が言語化しきれていなかった。
1996年の創設以来、地域密着型クラブの先駆けとして歩んできたアルビレックス新潟。しかし、30周年という大きな節目、そしてJ1への昇格と定着、企業としてもさらなる成長を見据えたフェーズにおいて、ある課題に直面していました。
それは、歴代の経営陣が築き上げてきた素晴らしい価値観や言葉が数多く存在する一方で、それらが整理されないまま混在し、スタッフや選手が迷った時に立ち返れる「共通の判断基準」が不明確であったことです。短期的な勝敗や環境に左右されない、プロサッカークラブ経営の「揺るぎない軸」をつくることが急務となっていました。
そこで、我々は、「30周年」を単なる記念行事にするのではなく、次のステージに向かうための「再定義」の機会にすべきだと考えました。
経営視点とクリエイティブの融合。
個の「人格」から紐解く
アイデンティティの再定義。
LENZは、単なる広告表現の提案ではなく、企業価値最大化から逆算した「経営の武器」としてのブランディングを提案しました。具体的なステップとしては以下の通りです。
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- 「プロサッカークラブ経営」の価値の再定義
- 「サッカークラブ経営=スポーツ興行」を超え、地域に根ざした「無形資産」としての存在価値を再定義。勝敗だけに依存せず、「新潟の誇りとしての存在」を体現するクラブとして、その使命と経営の方向性を再構築しました。
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- ファイナンス×クリエイティブの融合
- ファイナンスによる経営的整理と、クリエイティブが担う感性的表現を統合し、クラブの理念を実感として伝えるプロセスを設計。勝利への競争を前提にしながらも、経営の合理性と情緒的共感が調和する「伝わる戦略ストーリー」を構築しました。
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- 「人」の想いにフォーカスしたワークショップ
- クラブを抽象的に扱うのではなく、社長やスタッフ一人ひとりのアイデンティティを丁寧に深掘り。個人の想いと未来をつなぐ接点を言語化し、「自分たちの言葉」として理念を策定しました。Purposeを中心にMVVを整合させ、ムービーやロゴなどを一貫したストーリーとしてデザインしました。
「俺たちはこれでいい」と胸を張れる、
共通言語と象徴が揃った
完成したのは、MVVとPurposeという“判断軸”、30周年ロゴという“象徴”、Purposeムービーという“共有体験”です。これらが揃ったことで、クラブ内では「何を大切にするか」が言葉として共有され、意思決定の基準が揃いやすくなりました。
対外的にも、30周年が単なる記念ではなく「未来への宣言」として伝わる状態が整いました。サポーターや県民に向けては、“新潟のクラブとして何を約束するか”が明確になり、スポンサーやパートナーに向けても、応援が「具体的な共創」へ発展するための起点として機能しました。
さらに、ムービーやロゴは発信のためだけでなく、採用・営業・社内浸透など、クラブ経営の複数の局面で活用できる資産となり、定めた理念が経営の現場で機能しやすい土台が整いました。
ブランドムービー「Loving Beyond Football」
30周年という節目に
「クラブの存在意義」を、
言葉と象徴に変えた
MVVとPurposeの策定を
ご依頼いただいた当時、
どのような課題意識をお持ちでしたか?
野澤:
アルビレックス新潟には大切にしてきた想いも言葉も、たくさん“ある”んです。でも、それが体系立って整理されていないと、外から見たときに「結局、このクラブは何を大事にしているのか」が伝わりにくくなってしまう。30周年を機に、改めて言葉として残し、未来へ引き継げる形にしたいと思っていました。
プロジェクトの過程で、
印象に残っていること/
エピソードはなんでしょうか?
野澤:
いわゆる“制作”に入る前に、人を見て、会話を重ねて、クラブの輪郭を徹底的に掘り出していったことです。最初は「こんなところから入るのか」と驚きましたが、結果として「クラブとしてこうあるべき」ではなく、「自分たちはこういう人たちの集まりで、だからこれが“らしさ”なんだ」と腹落ちできたのが大きかったです。
今回のプロジェクトによって、
どのような成果が得られましたか?
野澤:
一言で言うと、「これを持って動ける」状態になったことです。PurposeやMVVが、社内での共通言語になるのはもちろん、ロゴやムービーも含めて、採用や営業など、いろいろな場面でクラブの価値を説明できる資産になりました。
そして何より、「俺たちはこれでいい」と胸を張れる確認ができたのは、すごく大きいと思っています。
現在の状況と、今後の展望/
チャレンジを教えてください。
野澤:
私は元々アルビレックス新潟でプレーした選手でした。だからこそ、勝利を目指すことは大前提ですし、それは経営の立場になっても変わりません。ただ、勝利は100%約束できない。だからこそ、勝利に向かって一緒に進むこと、そこで生まれる一体感や歓びを積み上げていくことが、クラブの価値になる。
そして、勝利に向かって真剣に突き進むからこそ、その先にある“Beyond Football”を、私たちの存在意義として掲げ続けたいと思っています。30周年はただの節目ではなく、未来に向けての大きなリスタートです。サッカーを超えて、新潟に歓びの瞬間を増やし続けるクラブでありたいと思っています。