ジンジブ
IRコンサルティングによる
企業価値最大化のご支援
-
- クライアント
- 株式会社ジンジブ
-
- 市場
- 東証グロース(142A)
-
- 業種
- 高校生・高卒社会人向けサポート事業
-
- 上場時期
- 2024年3月22日
-
- 支援時期
- N期
-
- 支援内容
- エクイティストーリー構築、RSM制作
前例のない事業領域での
公開価格算定への課題
高校生に特化した新卒採用支援という上場企業唯一の事業領域で展開するジンジブからは、2024年3月の上場を3ヶ月後に控えた2023年12月、LENZ&Co.(当時KINOCOS)に連絡をいただきました。高卒就職支援という前例のない領域のため類似企業等のComps選定が困難で、証券会社から提示される公開価格案や算定ロジックに対して、第三者の立場からフラットな意見を求められていました。

適切な価値算定ロジックと成長可能性を
伝えていくためのストーリーを構築
ジンジブとの徹底的な対話を通じて、高卒就職市場の独特なルールや同社の競争優位性を深く理解し、前例のない事業領域での適切な類似企業選定と企業価値算定ロジックを構築しました。この独特な市場特性を投資家にも理解しやすい形で整理し、証券会社との交渉において活用できる客観的な第三者意見を提示しました。
当初は、第三者意見の提示までがスコープだったものの、そこから追加でロードショーマテリアルの作成までご依頼を頂き、LENZ&Co.独自のフレームワークを活用した、定量的なデータ補足や視覚的にわかりやすいロードショーマテリアルを作成しました。これにより、投資家目線でも理解しやすい構造を提供するとともに、ジンジブが持つ独自性や成長可能性を効果的に伝えるストーリーを構築しました。
ロードショーを経て、
想定価格を上回る仮条件を確保。
伴走支援を行った結果、適切な公開価格設定が実現し、2024年3月22日に予定通り東証グロース市場への上場を果たしました。ロードショー後の仮条件で「1,620円〜1,750円」目論見書価格「1,580円」を上回る結果となりました。上場初日は買い殺到につき値付きはありませんでしたが、最終気配値は公開価格の2.3倍に相当する4,025円となりました。IPO後も投資家に対する情報発信の連続性が保たれ、上場企業として手探りだったIR活動が効果的に機能しています。

前例のない事業領域での
適切な企業価値訴求を実現

IPO支援をご依頼頂いた当時、
どのような課題意識を
持たれていましたでしょうか?
新田:当時我々が抱えていた課題感として、株価に対して大きな影響を与える公開価格やその決定プロセスの妥当性に疑問を持っていた、ということがあります。当社に対する市場の期待値の現れである株価は経営における重要な指標の一つであると考えており、特に、我々の事業領域である高卒就職支援というのは上場企業の前例がない領域のため類似企業等の選定も難しい。証券会社から提示される公開価格や算定ロジックに対して、第三者の立場からフラットな意見を求め、LENZ&Co.さんにコンタクトしました。

プロジェクトの過程で印象に残っていること/
エピソードはなんでしょうか?
新田:時間に限りがある中でのプロジェクトだったので、一緒に乗り越えてくれたLENZ&Co.さんには感謝しております。最も印象に残っていることは、初回の打ち合わせで提示された資料です。短い準備期間の中で、当社の競争優位性や市場の特異性を理解した上で、緻密な数値をもとにロジックを積み重ねたプライシング資料を提示してもらい、短期間でここまで当社を理解してくれているんだと驚きました。
学校の先生を介した独特な高卒就職ルールや、日本全国5,000校強の高校のうち約3分の1にあたる1,776校への訪問実績、「ジョブドラフトCareer」「ジョブドラフトTeacher」といった学校向け無償サービスによる学校網拡大戦略まで、まさに当社の事業の本質を捉えていました。当初は第三者意見の提示のみをスコープにプロジェクトをご依頼させて頂いたのですが、深い理解と伝わりやすいアウトプットへの期待感から、時間が無い中ではありましたが、急遽ロードショーマテリアルの作成に関しても追加でご支援頂きました。
今回のプロジェクトによって
どのような成果が得られましたか?
また、IPO後の継続支援については
いかがでしょうか?
新田:「上場企業になる」ということは、IPOを終えたどの企業体にとっても初めての経験であり、IPOをゴールではなくスタートとして、さらに事業展開をしていく、市場の期待を集めていくという強い気持ちはある一方で、IR施策などは手探りの状況が続くと思います。
そんな中で、IPO前から支援してもらっており、今後の成長戦略や成し遂げていきたい事業アクションも含めて当社の理解があるLENZ&Co.さんに、企業価値に密接に関係するIR領域を継続的に伴走支援してもらうことで、投資家の皆様に対する当社情報や見せ方の連続性を担保することができていると感じております。

現在のビジネス状況と今後の展望/
チャレンジを教えてください。
新田:当社がIPOした目的は、市場から信頼・信用を得ることにあります。誰もやったことのない高校生の就職支援を取り扱う事業だからこそ、先生方からの信頼、親御さまからの信頼、高校生からの信頼、企業さまからの信頼を得ることで、事業の水準を引き上げていくと考えており、実際にIPOをして、まさにこの信頼・信用が事業のスピードアップに繋がることを体感しています。
引き続き、関わる皆様からの信頼・信用を積み重ねていきながら、企業価値をあげていくことができれば、高校生に対して新たな道を作っていけると信じています。、今後は、現在我々が高校生の新卒採用領域で展開している求人ナビやイベントだけではなく、もともと当社が解決すべき社会課題として対峙している高卒社会人の早期離職の解決や、転職活動の支援事業を加速することができると考えています。
また、新卒、転職といった人材関連領域にとどまらず、その先に続いていくライフサイクルに寄り添うことができるパートナー企業となることを目指していきますので、引き続きご期待いただければと思います。