OMRON
IRコンサルティングによる
企業価値最大化のご支援
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- クライアント
- オムロン株式会社
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- 市場
- 東証プライム(6645)
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- 業種
- 制御機器・ヘルスケア・社会システム等
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- 支援内容
- 中長期戦略の可視化、IR資料制作
次なる成長の構想を、
投資家に届く形にするために
2030年に向けた長期ビジョンを掲げるオムロン。グローバル戦略本部 IR部では、社内で時間をかけて磨いた中長期戦略の構想を投資家に的確に届けるビジュアルへと昇華するための社外パートナーを模索していました。経営の構想を投資家に届く形で具体化できるプロフェッショナルの存在は、これまで十分に活用できていなかった領域でもありました。
オムロンとの対話から、
経営の構想を一枚の絵にする
LENZ&Co.は、JAC(Japan Activation Capital)からの紹介を経てプロジェクトに参画。オムロン との対話を通じて中長期戦略の本質を掘り下げ、多岐にわたる事業テーマのなかから成長を支える戦略の「背骨」を見極めました。その上で、投資家に方向性と成長性が明確に伝わるビジュアルへと落とし込みました。
単なる資料を超え、
中長期戦略の意思決定と
国内外のIRに直結した
成長戦略のコンセプトをビジュアルとして整理したことで、エクイティストーリーに一貫した軸が生まれました。これにより、経営メンバーの認識が統合され、共通のフレームを起点に議論が進展。同時に、伝えるべき要点を引き算で研ぎ澄ませたことで、本質に焦点を当てた対話が可能となり、投資家とのコミュニケーションの質は確実に高まりました。
経営の頭の中にある構想を、
「一枚の絵」にする。
それが戦略の意思決定まで変えた
IR支援を弊社にご依頼いただいた当時、
どのような課題意識を持たれていましたか?
岡田:IRは企業の価値を投資家に「正しく届ける」仕事です。だからこそ、どれだけ優れた成長の構想があっても伝わらなければ意味がありません。投資家に理解されて初めて、その価値は市場に織り込まれていくものだと考えています。今回の中期ロードマップの戦略自体は、IRメンバーも議論に参画し、理解は十分に進んでいました。一方で、それを「誰もが直感的に理解できる一枚の絵」に落とし込む力が、私たちの中には不足していると気づきました。
決算のような財務報告は、定量的に言語化された世界です。しかし、中長期の戦略は、単なる言語ではなく「構造」や「関係性」として伝える必要があります。社内にもベースとなる資料は存在していましたが、私たちはビジュアルコミュニケーションの専門家ではない。だからこそ、「どう仕上げれば投資家に正しく伝わるのか」という最後の詰めを、自分たちだけでやり切ることができなかったのです。振り返ると私が着任した当時から「スライドはプロに任せる」という選択肢はありましたが、今回それを実行した形になります。
求めていたのは単なるデザイナーではありません。IRという文脈、すなわち戦略のストーリーと資本市場の評価軸の双方を理解した上で、経営の構想を「一枚の絵」として翻訳できる存在でした。
ちょうどそのタイミングでJACさんから紹介いただいたのがLENZ&Co.さんでした。
プロジェクト完了までの過程で、
印象に残っていること/
エピソードはなんでしょうか?
岡田:一番ありがたかったのは、パートナーとして最後の最後まで、やり抜いてくれたことです。
開示直前まで何度もフィードバックに対応いただき、細部に至るまで一切の妥協なく仕上げていただきました。単なる制作にとどまらず、土日も含めて、戦略コンセプトの根幹についてオムロンのメンバーと議論する場にまで踏み込んでいただいた点は印象として強く残っています。小手先のデザインや技術力よりも、あの実行力と粘り強さこそが今回のプロジェクトにおける最も大きな価値だったと感じています。
我々もIRの責任者として、企業価値を預かる立場で本気で向き合っています。だからこそ、パートナーに求めるのはスキルだけではなく、「同じ熱量と温度感で動いてくれるかどうか」です。LENZ&Co.さんはそこを行動で示してくれました。その結果、こちらも遠慮なく本音で議論ができ、納得いくまで追求できる信頼関係を築くことができたと感じています。もし誰かにIR支援のパートナーを聞かれたら、まず最初に、この「やり抜く力」の話があがります。
今回のプロジェクトによって、
どのような成果が得られましたか?
岡田:まず、今回の取り組みで大きかったのは、すでに定まっていた成長戦略のコンセプトを、「何を伝えるべきか」という観点で改めて精緻化できた点です。
ビジュアルそのものが戦略を生み出したわけではありませんが、伝えるべき要点を徹底的に引き算し、構造として整理していくプロセスを通じて、メッセージの輪郭が格段に明確になりました。
特に有効だったのは、この“削ぎ落とす作業”に十分な時間と集中を投じることができた点です。通常の業務の延長線上では、どうしても情報を足してしまいがちですが、外部の視点を交えながら、「何を語り、何をあえて語らないか」を整理することで、結果として戦略の本質がよりクリアになりました。
また、このプロセスは、単なる資料作成にとどまらず、実行戦略に向けた議論の質そのものを引き上げたと感じています。事業の幅が広く、それぞれが独自の成長テーマを持つ中で、全社として何を中核に据えるのかを定めることは容易ではありません。しかし、構造的に整理されたメッセージを起点に議論することで、論点のズレや重複が減り、より本質的な意思決定に集中できるようになりました。
さらに、制作の過程自体が、思考のバイアスを相対化する機会にもなりました。
社内だけで議論していると固定化しがちな前提や見せ方について、外部の知見や他社事例を踏まえた問いを投げてもらうことで、自分たちの考えを客観的に見直すことができました。その結果、伝え方だけでなく、戦略の整理そのものにも磨きがかかったと感じています。
最終的には、要点が明確に整理されたことで、限られた時間の中でも本質的な議論に入りやすくなり、投資家との対話の質は確実に高まったと実感しています。
今後の展望/チャレンジを教えてください。
岡田:ロードマップに沿って実行していくこと、それに尽きます。2030年に向けた成長の道筋を自ら示した以上、それをいかに確実に実行し、継続性・一貫性をもってお示ししていくか。基本に沿って活動を進めるのみです。
木下(LENZ&Co.):ロードマップに沿ってアクションを実行していく中で、その過程を投資家に届けていくIRの役割はますます重要になりますね。人材の確保や外部パートナーの活用について、どのようにお考えですか?
岡田:IR人材の確保は、非常に切実な課題です。IR活動には、自社事業の知識や戦略への深い理解に加え、会計・財務といった専門知識まで極めて幅広い能力が求められます。
さらにそこに「どう伝えるか」というクリエイティブの視点まで兼ね備えた人材となると、市場全体を見ても極めて稀だと言わざるを得ません。
こうした環境の中で、自社育成だけに依存するのではなく、投資家に届く形へと「翻訳」できる外部パートナーと協働することは、より高い成果を実現する上で有効な選択肢だと考えています。
LENZ&Co.さんのように、戦略理解と表現力の双方を一体で担える存在は、これからのIRにおいて不可欠な役割を果たしていくと感じています。